華家+透姫水の合同サークル オフライン情報ブログ
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「不思議なもんだな」
シャツのボタンをはめながら、静雄は振り向かずに呟く。ベッドの上でうつ伏せて両足をぶらぶら揺らしている臨也は、あまり興味もなさそうになにがと訊ねた。
「俺はてめえのことが大嫌いなのに、それでもてめえを抱けるんだ」
「だから言ったじゃない、忘れちゃったのかい? 俺はそういう不思議な人間が愛しいんだよ。ああ、もちろん君以外ね」
喉を鳴らしながら笑う臨也に、静雄は舌を打った。
折原臨也とは高校で知り合って、瞬間的に理解し合えない人間だとお互い気づき、思い通りにならない相手を殴って切りつけて蹴り上げる、そんな日常があった。
繰り返すうちにお互いの技は磨かれ、静雄の蹴りは鋭さを増し、また臨也の逃れ方も鮮やかになっていった。
それを横で見ていた新羅などは、似た者同士だとのたまっていたが、冗談ではない。
「てめぇに好かれなくたって生きていける」
「そうかい? 俺だって別に君に好かれたいわけじゃないけど、それでも一人じゃ生きられないなあ。寂しくって」
暴君はそう言って笑う。
駒として人を愛している男が、口にしていい言葉なのだろうか。
すべての人を愛している、と臨也は言うが、それが果たして本当に愛なのか、静雄には分からない。
静雄にだって大切に思っている者はいるが、駒のように思い通りに動かしたいとは思わない。
この男にそんなことを説いたってなにもならないと思うが、自分の周りの人たちを巻き込まないでほしいとは願う。
だがそんなことを言ってしまったら、きっと格好の餌食になってしまうのだろう。
「殺してやろうか」
そんな風になる前に、臨也が一人になる前に。
「ねえ、今、愛を感じたよシズちゃん」
「哀れみだ」
哀れな男だと、思う。人のすべてを愛したいと思っていながら、きっと真実この男を愛している者はいないのだろう。
その方程式は平和島静雄にも当てはまるのだろうが、この男よりはマシだ、と目を細めた。
ベッドから立ち上がったその時、シャツの裾を引っ張られて逆戻りさせられる。跳ねた身体が、またベッドへと沈んでいった。
「いーい言葉だよねえ、哀れみって! つまり、俺は!君に同情されているということだ! ふふ…はっ…ははは…!」
引き下ろした静雄に乗り上げながら、臨也は笑う。平和島静雄だけは、この男だけは絶対に理解できない、と臨也はいつも思う。
まさかそんなことを思っているなんて、今の今まで知らなかった。
「哀れんでるヤツに乗っかられるってどんな気分? ねえ、こうして……ボタン外されんのは、屈辱じゃない?」
「その俺につっこまれて散々喘いでやがる、てめぇはどうなんだ」
てめぇの方こそ分からない、と静雄は身体を起こし、臨也との位置を反転させた。
先ほどの情事で残してやった、赤い鬱血が目に入るが、扇情的にも思えない。
「どんな気分なんだ? こうして噛みついてやっても、てめぇは悲鳴も上げやしねえしな」
男の肌に爪を立て歯を立てて、静雄は臨也の身体を開いていった。
シャツのボタンをはめながら、静雄は振り向かずに呟く。ベッドの上でうつ伏せて両足をぶらぶら揺らしている臨也は、あまり興味もなさそうになにがと訊ねた。
「俺はてめえのことが大嫌いなのに、それでもてめえを抱けるんだ」
「だから言ったじゃない、忘れちゃったのかい? 俺はそういう不思議な人間が愛しいんだよ。ああ、もちろん君以外ね」
喉を鳴らしながら笑う臨也に、静雄は舌を打った。
折原臨也とは高校で知り合って、瞬間的に理解し合えない人間だとお互い気づき、思い通りにならない相手を殴って切りつけて蹴り上げる、そんな日常があった。
繰り返すうちにお互いの技は磨かれ、静雄の蹴りは鋭さを増し、また臨也の逃れ方も鮮やかになっていった。
それを横で見ていた新羅などは、似た者同士だとのたまっていたが、冗談ではない。
「てめぇに好かれなくたって生きていける」
「そうかい? 俺だって別に君に好かれたいわけじゃないけど、それでも一人じゃ生きられないなあ。寂しくって」
暴君はそう言って笑う。
駒として人を愛している男が、口にしていい言葉なのだろうか。
すべての人を愛している、と臨也は言うが、それが果たして本当に愛なのか、静雄には分からない。
静雄にだって大切に思っている者はいるが、駒のように思い通りに動かしたいとは思わない。
この男にそんなことを説いたってなにもならないと思うが、自分の周りの人たちを巻き込まないでほしいとは願う。
だがそんなことを言ってしまったら、きっと格好の餌食になってしまうのだろう。
「殺してやろうか」
そんな風になる前に、臨也が一人になる前に。
「ねえ、今、愛を感じたよシズちゃん」
「哀れみだ」
哀れな男だと、思う。人のすべてを愛したいと思っていながら、きっと真実この男を愛している者はいないのだろう。
その方程式は平和島静雄にも当てはまるのだろうが、この男よりはマシだ、と目を細めた。
ベッドから立ち上がったその時、シャツの裾を引っ張られて逆戻りさせられる。跳ねた身体が、またベッドへと沈んでいった。
「いーい言葉だよねえ、哀れみって! つまり、俺は!君に同情されているということだ! ふふ…はっ…ははは…!」
引き下ろした静雄に乗り上げながら、臨也は笑う。平和島静雄だけは、この男だけは絶対に理解できない、と臨也はいつも思う。
まさかそんなことを思っているなんて、今の今まで知らなかった。
「哀れんでるヤツに乗っかられるってどんな気分? ねえ、こうして……ボタン外されんのは、屈辱じゃない?」
「その俺につっこまれて散々喘いでやがる、てめぇはどうなんだ」
てめぇの方こそ分からない、と静雄は身体を起こし、臨也との位置を反転させた。
先ほどの情事で残してやった、赤い鬱血が目に入るが、扇情的にも思えない。
「どんな気分なんだ? こうして噛みついてやっても、てめぇは悲鳴も上げやしねえしな」
男の肌に爪を立て歯を立てて、静雄は臨也の身体を開いていった。
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